サブクラス457ビザに関する政府発表について


昨日、2017年4月18日にマルコム・ターンブル首相が、雇用主スポンサー型一時就労ビザで幅広く利用されている457ビザを廃止するという重大な発表がありました。

これに合わせて連邦の移民省は、今後の457ビザ及び457ビザを利用した永住権取得についてのサマリーを発表いたしましたので、これについて解説いたします。尚、現在すでに457ビザをお持ちで滞在中の方は旧ルールを満たしているため、今後の滞在に影響はありませんが、更新、もしくは永住権切り替えの際には影響を受ける可能性がありますので、ご注意ください。

サブクラス457についてのタイムフレーム

2017年4月19日より即日有効

  • 457ビザ新規申請用の職業リストが新しくなります。これは本日より有効です。200以上の職業が削減されております。削除された職業はこちらでご覧になれます。https://www.mia.org.au/documents/item/1112
  • リストに残っている職業で審査中、ないし申請見込みの場合も、Caveats(特記事項)として職業別の細かなルールがついている場合があります(雇用主事業の最低年商、最低従業員数、事業内容など)。こちらは以前にはなかったものも多々ございます。
  • 新リストはCSOLからSTSOL (Short Term Skilled Occupation List)と改名され、6か月ごとに見直しが行われます。
  • 現在、昨日以前に申請済みで審査中の457ビザがある場合でも、新規リストの職業が適応され、万一このリストから外れている職業で審査中の場合はビザは許可されません。取り下げ申請をして申請料の払い戻し請求は可能です。
  • 今日より発行される457ビザについては、STSOLリストのにのみ記載の職業の場合、すべて有効期限が最大2年となり、4年ビザは発行されません。MLTSSL(Medium and Long Term Strategic Skills List)にも表記されている職業についてはこれまで通り最大4年間の有効期間が与えられます。

2017年7月1日より

  • STSOLリストは再度見直しがされます。
  • 高収入所得者(重役職)で$96,400以上の年収を発生させて、英語能力証明免除の緩和措置は7月より廃止となり、すべての457ビザ申請者に英語力証明が義務付けられます。(追記:条件付きで免除の枠が発表されました。詳しくは弊社までお問い合わせください。)
  • 雇用主のトレーニングベンチマーク - 内容、趣旨ともに見直しが図られ、より分かりやすい費用拠出ルールに変更が予定されています。
  • 無犯罪証明書の提出が457ビザ申請でも7月より義務化されます。

2017年12月までに移民省が予定しているアクション

  • 移民省(DIBP)と豪州国税庁(ATO)はデータ共有をさらに活発化させ、457ビザ所持者の実際の収入がビザ申請時に申告された収入と同等ないし、それ以上か厳格にチェックがされます。
  • 実収入がビザ申請上の収入を下回っていたり、雇用主スポンサーがスポンサーとしての義務履行をされていないと判断された場合は、罰則の他、詳細の公表も開始します。

2018年3月より

  • 457ビザは廃止され、TSSビザ(Temporary Skills Shortage Visa)が代替ビザとして発行がスタートします。
  • TSSビザは以下の2つのストリームで構成されています:
    • Short Term Stream(短期用)
      • 更新の可否 - 一度だけ国内での更新が認められます
      • ビザ期間 - 最大2年
      • 職業
        • 勤務地が都市部の場合 - 先のSTSOLリストに載っているもの
        • 勤務地が遠隔地の場合 - STSOLリストに加え、主に一次産業職で構成される追加リストに載っているもの
      • 英語条件 - IELTS 5 (各科目最低4.5)
      • 永住目的ではなく一時滞在の趣旨。
    • Medium Term Stream(中長期用)
      • 更新の可否 - 国内での更新が認められ、3年の実績の元永住ビザへの切り替えが可能
      • ビザ期間 - 最大4年
      • 職業
        • 勤務地が都市部の場合 - 先のMLTSSLリストに載っているもの
        • 勤務地が遠隔地の場合 - MLTSSLリストに加え、主に一次産業職で構成される追加リストに載っているもの
      • 英語条件 - IELTS 5 (各科目最低5)
  • 両方のストリームに共通するビザ取得条件
    • 申請前に最低2年の関連分野での実務経験が必要
    • Labour Market Testing(労働市場調査)の義務化(条約がある場合は除く)
    • 最低賃金 - Temporary Skilled Migration Income Thresholdを最低年収とする(本記事の時点で$53,900)
    • 無犯罪証明書の提出を義務化
    • トレーニング費用(雇用主)- より厳格なルールの元に、オーストラリア国民の労働者向けに運用がされる

各項目の詳細については、順次決定、公表がされていくとのことです。

これに伴い、現時点で判明している点は:

  • CookやレストランマネージャーはSTSOLリストに載っています。そのため現段階で457ビザの発行を受けることはできますが、最大ビザ期間は2年間で、再度2年の延長が一回のみ可能です。しかしながら、MLTSSLリストには記載がないため、将来的な永住権への切り替えはできません。
  • 新卒の留学生については会社からのスポンサーを受けて、卒業後も就職、滞在を継続することが不可能になりました。これは来年の3月以降にスタートするTSSビザの申請には、最低でも2年間の実務経験が事前に必要になる為です。

本記事は政府発表、ビザ専門機関の公表物を日本語でまとめたものであり、内容を保証するものではありません。また、現段階では流動的な改革内容もあり、今後とも影響を受けうる方々は動向を注視してください。